浅間山登山記 その3

進路を左にとり、前掛山をめざします。

手前には、避難シェルターが。

8:58 避難シェルター現在地

非常時にはここに退避することになるわけですが、どのくらいの強度があるのでしょうかね。
巨大な火山弾が降ってきたらひとたまりもない気がするのですが(涙)
特に左側のシェルターは鉄板なので、なお弱そう。

この避難シェルターが外輪山前掛山への登り口。
シェルターの奥に切り立ったカルデラ壁が、ダイナミックな景観を演出しています。

軽い休憩後、稜線伝いに頂上を目指して進みます。

ここまでくれば、残りは僅か。シェルターから20分ほどで標高2,524mの山頂に到着です。

9:28 前掛山山頂現在地

堂々と「浅間山」って書いてありますが、浅間山本体は向側で噴煙を吐き出している中央火口丘釜山でありまして。
まあでも、浅間山の火山活動からして、火口丘まで一般登山が解禁されるという事はほとんどありえないので、ここが「ほぼ浅間山」という事でひとつ。

火口からは、絶え間なく噴煙が立ち昇っています。風上なので、硫化水素や亜硫酸ガスといったものがこちら側へ流れてくる事は無いのですが、砂粒が舞っているので口の中はジャリジャリになります。

普段ははるか下界から遠く見上げるだけの存在な火口が目前に迫り、感無量です。
幼い頃から憧れ続けていた場所。そこに今自分が立っているのだ、という喜びが、じわりじわりと湧いてきます。

本当は、この先にある二等三角点浅間山(標高2,493.4m)を見たかったのですが、登山道が頂上から先は封鎖されているので、残念ながら三角点見学は叶いませんでした。

次第に雲も晴れてきましたが、相変わらず山頂は寒い…。
登山馴れした他の皆さんは、少し休憩して写真を撮ったらすぐに下山して行きますが、私にとってここは夢の場所。
折角なのでのんびりと、食事を採ったり写真を撮ったり足を休めたりしながら過ごしました。

それにしても雄大な光景です。人間ってちいちゃいなあ。

右の写真の奥に見えるのが四阿山。その向こうには草津白根山があるはずなのですが、生憎の雲で見えません。

山頂付近には、イワツバメがたくさん飛んでいました。たまたま写りこんだ一枚。

いつまででも堪能したかったのですが、これから同じルートを麓の浅間山荘まで下山せねばなりません。というわけで、名残惜しいですが10時過ぎには前掛山から下山を開始。

絶対また来よう、と固く心に誓うのでありました。

が、しかし。

ここまでは良かったのですが、下山を始めた直後から、右膝に違和感が…。

やはり日ごろの運動不足と馴れない登山が祟り、膝を痛めてしまいました。いやもう降りるのが本当に苦痛。通常のコースタイムだと、下りの方が登りより1時間以上短いのですが、結局登りとほぼ同じくらいの時間を掛けて下山するハメになったのでありました…。

おわり。