火の見櫓図鑑

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高輪消防署二本榎出張所

概要

 泉岳寺の南西、高輪警察署前交差点北東角に建つ消防署の上層にある櫓。元は1908(明治41)年に内務省警視局消防本署の第二消防署二本榎派出所として建設され、1933(昭和8)年の現庁舎完成に伴い高輪消防署に昇格した。
1984(昭和59)年の高輪消防署移転により高輪消防署二本榎出張所となり現在に至る。

建屋は鉄筋コンクリート造三階建てで角地に玄関を設け、その上部三階部分に円形の講堂を、さらにその上部に望楼を設けている。設置当時消防組織は警視庁の管轄であったため、設計は総監会計営繕係の越智操(おち みさお)の手による。

一階部の腰壁は花崗岩の切り出し積みで、壁面はクリーム色のタイル張り。第一次世界大戦後の「ドイツ表現主義」建築としての価値が評価され、2010(平成22)年には東京都選定歴史的建造物に指定されている。

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特徴

建屋の一、二階は通りに沿ってL字型に配置され、交差点に面した角に円形の望楼が設けられている。
望楼上部。頂部の青い塔は、1984(昭和59)年に東京都の「文化デザイン」事業を踏まえ、東京芸術大学前野教授の設計で増設されたシンボルタワー。
望楼部分。ガラス窓を備えた壁面に覆われており、外部にはバルコニーが設けられており、外周をくまなく監視できるようになっている。下部には円形の採光窓が設置されている。望楼部は全面タイル張り。
三階の円形講堂を外部から。上部がアーチ状になった窓が二つ一組で設けられている。間の空間には支柱が入れられている(内部写真参照)。
角に面した入口。楕円を半分に割ったような形状の庇が設けられている。玄関の扉は木製で、両脇は御影石製。写真には写っていないが、一階の腰壁は花崗岩の切り出し積み。
入口上部には、右書きで「署防消輪高」と切り抜き文字で記されている。また、その上部には赤色灯が設けられている。
外に掲げられた「東京都選定歴史的建造物」の案内板。
入口かに内部へ入るとまず受付カウンターがあり、窓は上部が円弧状にデザインされている。腰壁は大理石とセメントを練成して固めたものを研磨した研ぎ出し仕上げとなっている。
一階と二階とを結ぶ階段。こちらも腰壁と床面、手摺は大理石とセメントの研ぎ出し仕上げ。
二階屋根には優雅な照明が設けられている。
二階と三階を結ぶ階段を見下ろして。手摺部は掴みやすいような形状をしている。
三階への階段は曲線になっており、採光窓と間接照明がアクセントとなっている。
三階の円形講堂。前述の通り窓は二枚一組で並べられており、その間に放射状に柱が設けられている。現在は消防に関する様々な道具の展示スペースとなっている。
放射状で緩やかなカーブを描く八本の梁。交差する中央部には円形の照明が設けられている。
半鐘やポンプなどの展示。
三階の円形講堂より上部は関係者以外立入禁止となっている。ここからは階段は鋼製の非常に急なものとなっている。
階段を見上げると円形の飾り窓が効果的に外光を取り入れているのがわかる。上層部がどのような状態なのかは大変気になるところ。
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