火の見櫓を観察していると、寄贈者や製造者、所有団名などが記載された銘板(プレート)を目にする機会が多い。かつては防災の主役だっただけに、火の見櫓は地域貢献のための寄贈物として建造されたケースも多いのだろう。
形態としては、鉄板に彫刻で文字を記したものと、型を用いて立体的に造られたものが多く、後者の方はある程度の個数量産が効くため、製造者の銘板には鋳物が使われることが多いようだ。
銘板から生い立ちを知る事もまた、火の見櫓観察の楽しみの一つである。
寄贈者名
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彫りが浅く判りにくいが、望楼建設記念として、寄贈者ではないが消防団関係者の名前が記されている。
(神奈川県相模原市)
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寄付者名が連名で記され、寄付金額も記載されている。大きい寄付者名の銘板の隣に取り付けられた小さい銘板は、後から半鐘二個が寄贈されたのを追加したもの。
(山梨県北杜市)
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立地は山梨県内だが寄贈者の住所は横浜市と記載されている。出身者が地元に火の見櫓を寄贈したのだろうか?
(山梨県市川三郷町)
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鋳物の立派な寄贈者銘板。
(長野県富士見町)
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鋳物の寄贈者銘板。建設責任者として分団長と副分団長の名も記されている。
(山梨県南アルプス市)
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寄贈年月と寄贈者、住所が記載されてた鋳造の銘板。
(愛知県一宮市)
製造者名
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工場名、住所、電話番番号など詳細に記載されている。製造年は後から打刻するようになっている。
(長野県富士見町)
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地名と工場名のみのシンプルな銘板。
(長野県富士見町)
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竣工年月日、屋号、住所などが記載されている。
(長野県富士見町)
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手作りの一点物のような感じがする銘板。
(山梨県北杜市)
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経年劣化で少し字が潰れてしっているが、まだなんとか判読できる。刈谷市の鉄工所の手になるものらしい。
(愛知県東浦町)
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施工年月と工場名、地名が記載されている。
(長野県須坂市)
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竣工年と工場名、住所が記載されている。年号の部分は手直しされている。
(長野県高山村)
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経年劣化と塗料の厚塗りのせいで文字が判読しづらいが、「亀井製作所 名古屋」とある。
(愛知県日進市)
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工場名だけが記されたシンプルな銘板。
(長野県山ノ内町)
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施工年月と工場名、地名が記載されているが、塗料が厚塗りされていて文字が判読しづらい。
(愛知県一宮市)
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火乃用心の標語と消防協会、製造者名が連名で記されている。鋳物や鉄板ではなく琺瑯製。
(山形県山形市)
分団名
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分団名のみが記されている。
(愛知県武豊町)
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分団名と施工年、施工者が一枚に記述されている。
(長野県須坂市)
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一つ前の銘板と同じ下田鉄工所製だが、製作時期の違いからか異なるデザインになっている。
(長野県山ノ内町)
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分団名を切り抜き文字で表現している。
(福島県矢吹町)
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栃木県、福島県でよく見かける林鉄工所製の銘板。分団名と製造者名が大きく書かれ、よく目立つ。
(福島県下郷町)