火の見櫓図鑑

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海鮮茶屋末廣の火の見

火の見櫓

 水海道市街から国道354号を西へ進み、貫通道路入口交差点から県道58号貫通道路へ入ってすぐの所にある料理店「海鮮茶屋末廣」の敷地内に建つ櫓。「火の見櫓」としての役目からは退いており、恐らく海鮮茶屋末廣が広告塔として払下げを受けたものと見られる。屋根は反りのついた円形で、頂部には先端が四ツ叉で中間部分に唐草状の装飾を施した避雷針が設けらけている。広告塔として転用されていることから当然のことながら半鐘やサイレンといった防災設備はなく、代わりに見張台スペースのほぼ全体を閉める大きな提灯がぶら下げられている。
見張台は円形で、高欄と水平材は平鋼製、垂直材が丸鋼製、下部外縁が等辺山形鋼製。垂直材の間には、S字状の装飾を線対称に配している。床版は平鋼を簀の子状に並べている。
脚は四本で、主材、水平材は等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合にはプレートを使用しており、主材とはリベットで、水平材、斜材とは六角ボルトで締結されている。
梯子は三段で、上二段が桁内、下一段が桁外設置。下段の梯子は最下段の節一節分と短くなっている。上段の踊り場は、片側だけバルコニー状に張り出しており、張り出した面のみ斜材がアーチ状になっている。高欄のデザインは見張台に準じたもの。下段の踊り場は最下層で桁外と桁内の出入り部となっており、小さな高欄干と足場のみとおっており、こちらも梯子の出入口部分の斜材のみアーチ状となっている。
基部は斜材がアーチ状になっており、主材、水平材との間には特に補剛は設けられていない。

(2019年8月訪問)

屋根 〇角型
半鐘 なし
見張台 〇角型
□型

全景 見張台 屋根 見張台高欄 踊り場 基部

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