火の見櫓図鑑

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第十三分団消防器具置場

火の見櫓

 常磐自動車道 谷和原インターチェンジの西方約2.5km、鬼怒川左岸沿いにある山王神社に隣接する「ふれあい公園」北端に設けられた消防器具庫の傍らに建つ櫓。屋根はやや深めで反りのついた八角形で、頂部には避雷針が設置されており、その中ほどにはリングを3つ組み合わせた装飾が施されている。屋根裏中心部に吊り金具はあるものの、半鐘は吊るされていない。
見張台は八角形で、高欄は手摺、垂直材全てが等辺山形鋼製。手摺の下部にサイレンが設置されている。
脚は三本で、主材と水平材が等辺山形鋼製、斜材が丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各部の接合にはプレートを用いており、主材、水平材とはリベットで、斜材とは六角ボルトで締結されている。
梯子は一段で桁外設置。基部の斜材は上部が円弧上になったもので、弧の部分から斜め上方の主材へ向けて補剛が渡されている。
下から二節目上部の水平材には「建設世話人」として「大井沢村村長」や「村会議員」、「協力委員」、「分団長」等の役職や氏名と、「昭和三十年三月一日 荒井鉄工所」と刻字された寄贈者・製造銘板が掲示されている。なお、大沢井村は旧北相馬郡に属する村で、1955(昭和30)年3月1日に、昭和の大合併で同じ北相馬郡の守谷町、大野村、高野村と合併して(新)守谷町となっており、銘板に記された日付の前日に「大沢井村」は消滅しているため、合併前後の状況を今に残す貴重な資料と言える。

(2019年8月訪問)

屋根 8角型
半鐘 なし
見張台 8角型
△型

全景 見張台 屋根 見張台高欄 脚部 基部 寄贈者銘板

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