十和田市街地の西方、国道102号から北へ800mほど進んだ先の市道交差点角にある商店の裏手に建つ櫓。屋根は反り、照りのない四角錐の形状をしており、頂部には先端が三叉になった避雷針と風向計が設けられているが、その他には装飾的な要素は見られない。
見張台は四角形で、半鐘は設けられておらず、屋根直下にサイレンが設置されている。高欄は手摺部と垂直材は太めの丸鋼あるいは鋼管製。垂直材の間には斜材として丸鋼がΛ形に入れられている。手摺部分には、ホース干し用のL字型のフックが用意されている。
脚は四本で、主材と水平材は等辺山形鋼製、斜材は丸鋼をリング状のバックルで締結したもの。各節の接合はプレートにより、主材、水平材はボルト留め、斜材は穿孔されたプレートに外側から斜材の丸鋼を折り込んでいる。
梯子は三段で、各段ともに桁内設置。上下二箇所の踊り場は、張り出しがなく桁内の半分ほどの面積の足場があるだけの簡素な造り。梯子は支柱が手摺を兼ねており、踊り場床面からよりも高い部分まで伸びている。
基部は他の節より裾広がりの傾斜が緩く、中折れしたような形状になっている。アーチ状の斜材があり、水平、斜め45度上方へ向けて補剛が入れられている。
（2017年8月訪問）
| 屋根 | □型 |
|---|---|
| 半鐘 | なし |
| 見張台 | □型 |
| 脚 | □型 |
