注:
2009年6月14日をもって閉鎖となりました。
2009年7月1日より、近隣に新施設「南アルプス赤石温泉白樺荘」がオープンします。
静岡市葵区、というと街中をイメージされるかも知れませんが、場所は南アルプスの山懐。アプローチは東からは静岡県道経由、西からは金谷から国道や市道を経由するのですが、いずれも車で2時間30分から3時間を要します。
私の場合は金谷から大井川鉄道に沿って北上しますが、途中の市道閑蔵線は道幅が狭く離合困難で、落石などが発生する事も多いので、非常に遠く、行きにくい印象のある温泉です。
井川の集落を超えて北上を続け、「東河内温泉」というバス停を過ぎて5分ちょっと車を走らせると、小さな待合室のあるバス停と「そば・うどん」などの幟、そして「白樺荘」という看板がみえてきます。この看板のところを右に下ってゆくと、白樺荘の古めかしい建物が現れます。

この施設は静岡市営です。静岡市には他にも口坂本温泉や湯ノ島温泉といった共同浴場がありますが、これらが有料なのに対して赤石温泉白樺荘は、何と入口で何処から来たのかと人数さえ記帳すれば無料で利用させていただくことができます。
入口には売店があり、タオル、シャンプーなどのほか、名産品なども販売されています。通路を真っ直ぐ奥へ行くと食堂で、浴室は受付の裏手を右に入ります。そしてこの浴室に至る通路がまた非常に風情を感じさせます。

脱衣所は棚が作りつけられているだけの簡素な造り。貴重品は上の写真の通路にコインロッカーが設けられているので、そちらに入れておくと良いでしょう。
そして浴室は楕円形の浴槽が中央にあり、奥手にカランがいくつか用意されています。浴槽はちょうど真ん中あたりに仕切りが設けられていて、窓際にある湯口から注がれた源泉はまず窓際の方を満たしてから手前の方に流れ込む形になっています。ですので、仕切りより手前側の方が幾分温く、こちら側は長湯に適しています。

お湯は硫黄臭が香り、ほぼ透明で湯ノ花が多く舞っています。浴感は非常にぬるぬる感が強く、とろみすら感じさせそうな程で肌がツルツルします。味は若干のタマゴ味。
食堂では、鹿刺し定食、やまめ丼定食をはじめ、かなり豊富なメニューが用意されており、また揚げ物などもその場で揚げたてを出してくれるので、この手の施設としては非常に充実していると思います。下の写真は中でも人気があるというカツ丼セット(1,000円)。

この施設の更に凄いところは、建物の2階にある休憩個室も無料で貸し出してくれること。
建物が古く、畳なども随分とくたびれているので旅館のような快適さは望めませんが、受付で申し出て空きさえあれば一人でも貸して頂くことができます。

山間の何も無い温泉で、朝から部屋を借りて、入浴、休憩、食事…。夢のようなひと時を過ごすことができ、アプローチの大変さを厭わず何度でも通いたいと思わせます。泉質と設備の総合的な面で、個人的には三本指に入る名温泉と言っても過言ではありません。
現在老朽化した施設の立替が検討されていますが、個人的には是非ともこの雰囲気をいつまでも保ったままでいて欲しいと思わずにはいられません。
■データ
料金/無料
時間/10:00~16:00
定休日/火曜日
泉質/単純硫黄泉
サイト/なし
住所/静岡市葵区田代ハネ草利1005