八幡平アスピーテラインの秋田県側、眼下に蒸ノ湯温泉の露天風呂を見下ろすふけの湯パーキングの反対側に、ひっそりと「大深温泉」の看板が立っています。恐らく後生掛温泉側から来るとこの看板は見えないので見過ごしてしまうと思います。
看板の傍らの細い下り坂を少し降りたところに、大深温泉があります。谷あいで周囲を緑に囲まれており、ひっそりとした佇まいです。

駐車場の前の建物にある受付で料金を支払います。浴室や宿泊棟は受付棟より奥にあるので、徒歩で進みます。小さな橋を渡った先にこぢんまりとした湯小屋が建っています。

浴室は男女別の内湯が一つのみ。シャワー・カランなどは無く、脱衣所も棚だけで必要最低限の設備です。浴室は木造で、大人が4~5人くらい入れる大きさの浴槽には、奥左手の樋から源泉が掛け流されています。温度が高いため、樋の脇にある沢水の蛇口から加水するのと、樋の中にあるレンガで浴槽に注ぐ湯量を調節することで温度を調整します。
硫化水素臭のする湯は微白濁の美しい色で、口に含むとかすかにタマゴ味がします。


少々熱めですが、見た目ほど強くなくゆったりと浸かることができます。山を挟んで反対側の蒸ノ湯の方に観光客は流れて行くせいか、混雑することなく静かに湯を楽しむことができます。
この大深温泉は宿泊も可能ですが、旅館ではなく自炊湯治専門となっています。そのため華美な設備は一切無く、湯小屋の裏手に壁も衝立もないオンドル小屋が二棟と炊事小屋があるだけです。
ガスの噴出があり地熱が高く、規模の小さい地獄の上に立てられているような格好で、宿泊客は地熱が伝わり温かい桟敷に思い思いにスペースを造り休憩しています。

湯治宿の原点ともいえる姿を残す貴重な宿で、いずれは宿泊をしてオンドル小屋をじっくりと体験したいものです。
■データ
料金/450円
時間/7:00~18:00
定休日/なし(冬季~6月上旬ころまで休業)
泉質/単純硫黄泉
サイト/なし
住所/鹿角市八幡平字熊沢国有林